幸福学・夫婦編(第2講)~前編~
参加者全員が二人ずつペアになり、向かい合って立つ。
基本編は目を開いて。1回、自分で両手を打つ。次に、1回相手と両手のひらをパン!と合わせる
2-2、3-3、4-4、5-5、4-4、3-3、2-2、1-1とリズムよく。
次は目をつぶって同じことをやる。もし失敗したら、初めからやり直し。
目を開くと課題に焦点いかにうまくやるか
つぶると、協力に焦点がいく (相手を感じ取ろう、力を合わせてやろう)
ジョンゴッドマン博士の理論
レベルA 話し合い、問題解決できる
レベルB 会話・コミュニケーション
議題があるのではない会話、コミュニケーションができていること
CができないとBができない
レベルCクオリティタイム(一緒に何かをする)=強化する時間
多分、結婚前、付き合っていた時はできた。
一緒に料理をする、テニスをする、何かをして時間を共有するなど。
レベルDコントロールタイム(一人で何かをする)
眉間にしわを寄せて生活している人に散歩に誘われても行きたくない。それぞれが、自分が価値があると感じるものに取り組ンでいることが前提となる。(楽じゃないけど。)
理念:幸せに関する科学的知見を人生に生かす。
質問: 結婚当初に幸せと感じる人はどれくらいいると思いますか?
答え:忘れたが・・・結構多め。半数以上。
地位財、非地位財に関係する幸せがあるが、結婚はもしかすると地位財的結婚もありえる。それを長く続く幸せ感にするには?
質問: その幸せ感を結婚後も持続できている人はどれくらいいるのでしょう?
疑問: どうしてこのような状況になってしまうのでしょう?
・性格の違い
・良い結婚を営むための具体的な方法を学んでない
・所得女性が高いと離婚しやすい?- お互いの自尊感情に関係?
離婚は2年から4年が最も多い。この時間に違いを見つけて調整できるかが鍵。
不満は「行動」に対する文句だが、それを超えている。
例)「どうしてゴミが出せないの?だから会社でも○○なのよ!」
・侮辱・・・相手をバカにする
例)「どうせ君には無理。」「あなたなんて所詮そんなものよね。」
・自己弁護・・・非を認めず、他責する。
・逃避・・・向き合わない
前野先生: 聞きながら反省していた。だいぶやっちゃってる。でも妻は優しくて取り合わない。「オレちっちぇえなあ」って思った。
参加者:: はじめ妻がこの因子が多かった。でも今は逆転した。妻の自己愛が増えたのだと思う。
心の声「え〜マジ?それって、かなり大変なことじゃない?そんなことできる?」
【余談ですが】
恋と愛がどう違うか、高校生に教えている。「将来は父母のような夫婦になりたいか」と聞くと、なりたくない子は半分以上。なりたくない子には「、自分の子に『なりたい』と言ってもらえるため、今から学べるよ」と伝える。なりたい子には、「当たり前じゃない、父母の努力の上で成り立っている、すごく感謝なことなんだ」と伝える。夫婦関係はいつからでも変えられる。まずは自分から。シャンパンタワーのように。
動画・・・東大生38人が挑戦した簡単そうで意外と解けないテスト
夫婦関係を良くするコツは、お互いを知ること。相手に対する知識は、愛を育むだけでなく、結婚生活が嵐に襲われた時にも、それに耐える強い力を与えてくれる。
幸福学・夫婦編(第1講)~後編~
私はもともと几帳面で悲観的。反対に妻が楽観的です。子供の時、恥ずかしくて学校で手もあげられなかったくらいなのです。それが、こんなことをできているのは、妻のパートナーシップのおかげです。だから、2が特別なもの。これが、1、3、4を育てるのです。でも逆もあります。1、3、4を頑張ると、2が育ちます。
当初、私は利他性が低かったのです。「学生は俺の研究のため働け!」ぐらいの気持ちでした。でも子供ができて、「可愛い」と思うと、他人の子も、学生も可愛くなったのです。人の人生はこの4つの因子を高めていく旅だと言えます。
まどか:
子供が生まれた時、夫は「可愛い」と言いました。そして「学生も子供と同じぐらい可愛い」と言ったので、その頃未熟だった私は、なんだかショックでした。そして、「こんな先生に教えてもらえる学生はいいな」と思いました。
「キャノンをやめて転職していいかな」と聞かれ、「あなたの人生だからいいじゃない」と前向きに答えたのですが、内心は、「キャノンから住宅ローン借りているし・・・」と思いました(笑)
夫が指導の先生に叱られ続けて悩んでいる時も、「あなたなら大丈夫、なんとかなる」と毎日言っていました。今思えば、幸せの4つの因子をやっていたのですね。
前野:
外人の先生はフェイスブックで、「自分の美しい妻が」などと、どんどん言います。日本人は妻のことを人前で褒めたりしない。もともと人前で笑うのを控える文化でした。細かいことが気になる、悲観的な文化です。だからこそ、世界に誇れる素晴らしい車を作れたのです。
「4つの因子」はアンケートの統計を処理して出てきたもの。でも、昔から当たり前のことが、科学的にわかっただけ、とも言えます。子供の頃から言われていたことかもしれないですね。
4つとも高い人が幸せ。看護師など、2番の利他が高くて他が低い人は、バーンアウトになりやすいのです。自分のことが希薄になりすぎているから。例えば、震災のボランティアに行って鬱の人を助けていて、自分も鬱になった人がいます。鬱はうつる。不幸はうつる。幸せもうつる。
ベンチャー企業の社長で、1、3、4があるが利他性がないような人もいます。そうなると人間関係が悪く孤立して、結局、幸せじゃない。4番だけ高くても孤立して、孤独になるし、人を攻撃します。ドラえもんに出てくるジャイアンタイプ。そういう人は、根底は、自分に自信がないのです。自信がないと、攻撃型か、落ち込むかのどちらかになります。
自分の欠点と思っていることも良さだったりします。
例) 内向的は悪い人じゃなく、コツコツやる人。
一番幸せな人は、「いいところも悪いところもあるけれどパートナーと一緒にやっていけば大丈夫」と思っている人でしょう。前野夫妻は「幸せオーラが出てる」と言われます。妻はもともと、ネガティブな言葉を使いません。実は全ての会話はポジティブな言葉で言えます。
お互いが違うからこそ受け入れて、幸せを目指すのですね。異文化を受け入れないと、テロ、戦争になります。
あるご夫婦の参加者の妻:
その夫:
前野:
私は、ワークシートの真ん中の上、「パートナーとの理想の未来」は、まさに「今死んでもいい境地」と書きたかったのです。それが参加者の方の口から出たのが凄いです。自分も、今死んでもいいほど幸せを感じています。
まどか:
子供が小さい時、夫は遺書を持って歩いていたんです。「今が幸せで生き切っているから、もし自分が不慮の事故で死んでも、みんな幸せに生きてくれ。」と書いてあるのを見てはじめビックリしたのですが、あとで、これはいいことだと感じられるようになり、安心しました。
前野:
今でも遺書は持ち歩いてますよ。別に自殺願望じゃない(笑)
渡辺:
前野夫婦は天然物の幸せ夫婦。私たち夫婦は養殖物の幸せ夫婦(笑)
前野:
私は「妻を愛するように世界の人を愛する」と宣言しました。だから、皆さん、愛してます!!
幸福学・夫婦編(第1講)~前編~
開始時間だけれど皆さん集まっていませんね。僕は時間ぴったり派だけど、ティールなどのあり方は、「時間ぴったりにしよう、お客さんのために!」というよりは、「みんなで」という感じですね。
幸せの研究をすると、時間が多少遅れても気にしないタイプの人の方が、幸せになれるという結果があります。だから、開始が5分遅れても、楽しいことをして待つ方がいいんでしょうね。
マドカ:
奈都子:
前野:
地位財=他人と比べられる財 金、モノ、社会的地位
(例)家を買うと、家への「満足度」は上がりますが、「幸福度」は上がりません。
買った瞬間は幸せですが、モノを買っても長い幸せにはつながらないのです。
〔非地位財型の幸せ〕 =長続きする!
◆幸せの外的要因(安全など)
一般に、安全なところに住んでいる方が幸せです。日本はこの意味で、幸せな国です。
◆幸せの身体的要因(健康)
日本は長生きの人が多いので、この面でも幸せな国と言えます。
~幸福度チェック~
「10が最高の人生、ゼロは最低の人生とすると、あなたは?」
☆オランダエラスムス大学の調査では、ジニ指数というのがあります。これは、「貧富の格差が大きいと幸福度が低い」というものです。この調査での幸福度は、ヨーロッパ→日本→アメリカの順になります。
☆ブータンが幸せの国と言われますが、この国は、国民の幸福度を上げることを国の目標にしているのです。質問は、「すごく幸せ」「幸せ」「不幸」の3つから丸をする形式なので、普通の調査なら、幸せということになります。
「あなたが本当に困った時に助けてくれる人の平均」という質問では、ブータンでは平均50人です。僕がこの国に行ったとき、「家族でダンスパーティーするよ」と言われて行ってみたら、やっぱり50人ぐらいいました。親戚50人が本当に助け合って暮らす国なんです。
1) 自己実現と成長 (やってみよう因子)
仕事でも趣味でも。やりがい、目的意識、成長意欲、自己肯定感。
子供に成長を求め、「自分は大人だからもういい」と、あきらめるのではなく、まず自分が成長をしていきたいものです。ちっちゃなやりがいでもいい。例えば、私は野の花の写真を取るのが好き。でも、世界中の人を幸せにしたい夢もある。夢は、大でも小でもいい。
2) つながりと感謝 (ありがとう因子)
他の人への感謝、親切、利他、信頼、チームの多様性。
あらゆるものに感謝していくと、物欲が減り、幸せ度が上がります。相手のためを思うと幸せになれます。逆に「なんで自分のことをわかってくれない」という自己中だと、不幸せになります。
多様な人と付き合うと幸せが増します。「自分はやれる」と思う、自己肯定感も幸せにつながります。
3) 前向きと楽観 (なんとかなる因子)
ポジティブさ、楽観性、自己受容、気持ちの切り替え。
4) 独立と自分らしさ (ありのままに因子)
人の目を気にしすぎないこと。自己概念の明確傾向。