沖縄の旅
「半年後に死ぬとしたら、思い残すことがないように、しておきたいことは何?」
という問いをときどき自分にしてみる。そして今できることあれば、サッサとやってしまうことにしている。
理由はもちろん、死ぬ時に後悔したくないから。プラス、願望をクリアしたその先の自分の心を見てみたいからだ。
昨年は、
「日がな一日青い海を見ていたい」
「快適なホテルでひたすらのんびり快適に暮らしたい」
「沖縄に一度は行っておきたい」
という願望があった。
この3つの願望をあわせた結果、沖縄本島の真ん中あたりにある「モントレ沖縄」というホテルの最上階に宿を取り、1週間暮らしてみた。
タイガービーチに面したホテル
オーシャンフロントの部屋
部屋からの眺め
ヨーロッパっぽいインテリア
「もっともっとのんびり、ぼんやり暮らしてみたい」という願望があったはずが…ホテル暮らしで気づいたのは、「自宅でもすでに最大限、のんびり暮らせていた」という事実。そしてそれ以上のんびりは、人としてなかなか難しいということ!
だって、ホテル暮らしであっても、洗顔・入浴・着替え・食事などは、どうしたってやらなければならないのだから(笑)
思えば人生の前半、生来スローペースの私が、周りのペースが早い人たちと合わせるため、常に何か追い立てられるような気持ちで生活していた。そのため、しばしば体調を崩していた。「病気になれば大好きな布団の中にいられる」と知っている潜在意識の仕業だった!
「今やタイムリッチの生活を手に入れたのだから、自分のペースで生活していいのだ」と気づいたのが、ここ数年のこと。そしてどんどんペースを落としていった。
例えば、料理は本当に気が向いた時だけ、簡単に作れるものを。朝は時間を決めずに、起きたい時に起きる。そのために、用事は全部午後に入れる、などなど。
すでに自分のペースぴったりの生活になっていたのに、「もっともっとのんびりしたい」って感じ続けていたのは、どうやら錯覚だった。この気づきは今回の旅の大きな収穫だ!
結局、沖縄では結構アクティブに過ごすことになった。シュノーケリングやカヌー、クルージング。ドライブして古城や聖地を訪ねたり、やんばるの森カフェを巡ってみたり。
シュノーケリングで餌付け
サンセットカヌー
真昼のクルージング
森カフェ「やむちん喫茶シーサー苑」
みかんジュースとおやき
森カフェ「Cafe Ichara」
海ぶどうサラダとコーヒー
フランス人の営む、海辺のマカロン屋さん
世界遺産の古城
沖縄の旅の最後には、もっとも大切な聖地だという久高島と斎場御嶽(せーふぁーうたぎ)を訪ねた。そこには大きな建造物はなく、自然の中に、祈りの場があるだけだった。沖縄の人は手つかずの自然そのものに、もっとも神を感じるのだろう。
ふと、アイルランドの修道院を訪ねた時の記憶が蘇った。そこでも、建物の真ん中にある中庭のような空間そのものが、もっとも尊い祈りの場とされていたのだった…。
斎場御嶽の祈りの場