年輪経営

《年輪経営》
 
カンブリア宮殿で、また、素晴らしい会社を見ました!
 
この会社のエキス、取り入れたいと思ったので、
長くなりますが、載せることにします。
 
お仲間の皆様、がんばって読んでくれたらうれしいです~
 
 
 
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寒天の国内シェア80%を誇る、長野県の「伊那食品工業」。
社長は、塚越寛さん。
なんと、48年間、右肩上がりに
ゆるやか~に売り上げを伸ばし続けた!
 
「年輪経営」ですって!
 
急成長した木は、台風の時、折れてしまう。
ゆっくりと、しかし、「確実」に成長していけばいい。
去年より上回れば、それでいいんですって!
 
大切なことは、「会社が永続すること」。
そうすれば、社員も周りもハッピーでいられる。
会社は、社員が幸せになるためにある。
みんなが生き生き仕事できることこそが、目標。
 
だから、年功序列で、最後まで給料が上がっていく。
定年を過ぎても、会社の農園で、いつまでも雇ってもらえる。
 
さらに、これでもか!と、社員の喜ぶことをする。
 
(たとえば・・・
工場には、3時と10時のおやつ休憩がある。おやつ補助金もある。
通勤のための自家用車のため、駐車場の屋根に7万円の補助、
スタッドレス・タイヤに、2万円の補助金
毎年、社内旅行があり、二年に1度は海外に行く。9万円の補助金・・・。)
 
あげればきりがない。
 
しかも、旅行で、社員はふれあいをまし、
強固な「伊那ファミリー」ができる。
人は、力を合わせると、すごい力が出る。
 
社員は、会社を愛し、誇り、始業時間前に、自発的に会社を掃除している。
誰に見られてもはずかしくない環境に保っている。
 
 
「利益は、健康な会社が出すうんこ。」
と、社長は言う。
 
人間も、排泄物を多くするために食べているわけではない。
健康になるため。
健康なら、長生き、いい結果が出る。
 
企業が永続するためには、稼いだお金は、
栄養として会社の隅々まで行きわたらせないといけない。
 
一番大事なのは、社員のモチベーションだから、
社員が十分満足できるような給料を払わないといけない。
職場も快適にしないといけない。研究開発もしないといけない。
そういうことに十分使っていくと、残るものは少なくなる。
利益は、その残りかすの、うんこだ。
 
 
●この会社、実は、前例をくり返すぼんやりした会社ではない。
つねに貪欲に新たな分野を切り開く、攻めの会社でもある。
 
社長いわく、
「前例を踏襲しているのは仕事ではない。
あらゆる仕事が、開発型であるべき。」
 
2008年には、なんと10億円で研究施設を作った。
 
「今何が売れるか」
「何がはやりか」
ということを、重んじてはいけない、という、ルールがある。
 
短期的にヒット商品は生まれないが、それでいい。
「長く愛されるもの」をめざす。
 
((例)食べられるフィルム。寒天かすの土壌改良材。
医薬用カプセル。化粧品。歯科医のつかう歯形用ゴム
・・・食品以外の売り上げが、1割をしめる。)
 
 
 
●塚越さんは、会社の永続に最大の価値を見出した。
サバイバルする、と言うことだ。
生き残るためには、利己的な利益の追求より、
他者の幸福への関与が優先することを証明した。
 
以前よりも今の方が幸福だ。
社員がそう思えるのが会社としての成長だと、
塚越さんは確信している。
 
人も、企業も、単独では生きられない。
もちろん、生き残ることもできない。
 
「共生による、サバイバルだイメージ 1by 村上龍